不動産鑑定士

 友人もまた、家を売ることにした。十数年前に念願のマイホームとして手に入れたが、残念ながらその後、勤めていた会社が倒産。転職を余儀なくされ、新たな職場は、マイホームから遠い。いまでは家族四人、職場近くのアパートに住んでいる。
 

売買にあたり色々と調べてみた。住宅を売るとなると、競売というイメージが強い。オークションにかけ、銀行や個人など様々な人々が入札し、一番高い値段をつけてくれた方に売り渡すというあれだ。

 しかしそれに先駆け、不動産鑑定士という資格を有する者がいることがわかった。土地や建造物等に、適性な評価を与えるという。競売にかける前にまずは自分の住宅の適正な値段をしっておこうと、その不動産鑑定士とやらに、マイホームを鑑定してもらうことにした。

意気込み、早速呼んだ。そして友人は激怒した。崖から飛び降りる覚悟で、重いローンを組んで購入したマイホームが、なんと二百万円の資産価値しかないという。購入金額は三千万円だ。二千八百万円の損失になる。これはあまりに酷い。せめて、一千万くらいにはしてもらいたい。

 もう少しどうにかならないのかと文句をつけたが、私は適正な評価をしているだけですという。私が買うわけではないので、人によれば、もう少し出してくれるかもしれませんよ。しかしこんなど田舎にポツンと建つ木造家屋では、そんなに大枚をはたく人はいないと思いますけど、おっほっほ、などと。

悔しいが、確かにその通りかもしれない。こりゃあ多少過大評価してでも、高く買い取ってくれる方を探すしかないな、と思う友人であった。

This entry was posted on 日曜日, 7月 29th, 2012 at 3:21 AM and is filed under 売却. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Both comments and pings are currently closed.

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